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つぎのひと呼吸。

 

座右の銘は?と聞かれたら、「べっぽじいさん」と答えるくらい、

ミヒャエルエンデの「モモ」に出てくる道路掃除夫のべっぽじいさんは私の中で日々生きている。

 

「とっても長い道路をうけもつことがあるんだ。おっそろしく長くて、これじゃとてもやりきれない、こう思ってしまう。」

しばらく口をつぐんで、じっとまえのほうを見ていますが、やがてまたつづけます。

「そこでせかせかと働きだす。どんどんスピードをあげてゆく。ときどき目をあげてみるんだが、いつ見てものこりの道路はちっともへっていない。だからもっとすごいいきおいで働きまくる。心配でたまらないんだ。そしてしまいには息がきれて、動けなくなってしまう。道路はまだのこっているのにな。こういうやり方は、いかんのだ。」

ここでしばらく考えこみます。それからようやく、さきをつづけます。

「いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるかな?つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひと掃きのことだけを考えるんだ。いつもただつぎのことだけをな。」

また一休みして、考え込み、それから、

「すると楽しくなってくる。これが大事なんだな、たのしければ、仕事がうまくはかどる。こういうふうにやらにゃあだめなんだ。」

そしてまたまた長い休みをとってから、

「ひょっと気がついたときには、一歩一歩すすんできた道路がぜんぶおわっとる。どうやってやりとげたかは、自分でもわからんし、息もきれてない。」

ベッポはひとりうなずいて、こうむすびます

「これがだいじなんだ。」

 

ミヒャエルエンデ「モモ」より

 

 

 

なので、

 

しっかり寝た。

 

髪きった。

 

服かった。

 

あれこれ全体図が見えなくて焦る時こそ、

 

つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ。

 

 

 

少しずつ作品、完成してきています。

 

青山まであと18日です。ドキドキ。